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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第3章 すれ違う心

 どの時代でも、不貞を問われ、罪を被るのはいつも女のみで、同じ姦通罪を犯しても、男の方は処罰されたとしても、せいぜいが軽い罰で終わる。
 多分、誰もがその理不尽さに気付いてないわけではないのだろうが、口にするのは、はばかられる問題なのだ。
 ある人妻が年若い下男と道ならぬ恋に落ちた時、妻の不貞を知った良人は妻をその場で手討ちにした。若い男の方は大臣の庶子ということで、事件は闇から闇へと葬られた。

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