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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第4章 心のゆくえ

「予が王ではなく、商人であったら、何とする?」
「それなら、私は商人の妻になります」
「それでは、予が農夫であったら?」
「あなたと一緒に私も田畑を耕して生きます」
 明香の眼が涙で曇った。
「ならば、予が乞食であったとしたら、いかがする?」
 王の眼にも揺れるものがあった。
「私も共に路頭に迷います」

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