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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第4章 心のゆくえ

  あとがき

 皆さま、クリスマスも近付いて参りましたが、いかがお過ごしでしょうか?
 最近、韓流ドラマにハマッている私です。
 今、注目しているのは〝妖婦 張嬉嬪(チヤンヒビン)〟。嬉嬪というのは朝鮮王朝時代の王の后妃の階級名です。妃、即ち王の側室としては身分は最も上に位置しますが、当時、身分の低い一女官がそこまで成り上がるのは滅多にないこと、つまり物凄い玉の輿でした。
 タイトルは〝妖婦〟と銘打ってはいますが、目下のところ、私が観ていて、あまり妖婦というイメージはなく、むしろ正直で良識のある女性といったように思えます。もっとも最初に彼女が作為的に王との出逢いを作り出した辺りは〝妖婦〟の片鱗を感じましたが。
 最近よく行っている韓国雑貨店の店員さんによると、色々と王朝物を観ていると、このドラマはどの王の時代で、あのドラマの時代は、あの王で―という感じで段々とドラマ同士の時代が自分の頭の中で繋がってゆくそうです。最初は、あまりピンとこなかったのですが、確かに観ている中にそうなってきました。
 最近、〝張嬉嬪〟と共にとても鮮烈な印象を与えてくれたのが〝王の男〟という映画です。王の愛人となった芸人コンギルを演じたイ・ジュンギさんも妖艶でステキでしたが、私がひとめ惚れ(?)したのが暴君燕山宮(ヨンサングン)を演じたチョン・ジニョンさんでした。
 この時、初めてヨンサングンという稀代の悪王にとても興味を持ったのです。〝張嬉嬪〟の中で〝チマ岩の伝説〟というのを耳にした時、やはり以前、テレビで観た〝ファン・ジニ〟で登場した王が
―予は政治のために王妃を見捨てた。王は薄情な予を恨みもせず、チマを毎日眼に見える場所にかけて、自分は元気だからと伝えてきた。

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