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恋のハードル高し!!(に)

第2章 信頼

「タク!!」


握られてない手で逞の手を思いっきりつねってやった。

恥ずかしいに決まってるけど、問題が解けなかったからじゃなく、逞に強く手を握られてたからだよ!

そう思っても言わない。
イヤ、言えない。

だって逞はわざとそう言ったんだ。そして私がそう言ったら、まんまと逞の罠に引っかかってしまうのだ。

言ってやるものか!!

フンっと顔を逸らしてからまたノートに目を落とすと、逞は小さく笑った。


もう!!
全てがばれてるし!!


「へぇー、未来ちゃんって看護師目指してるんだ。加藤君の家は病院でしょ?」

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