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ちょっとえっちな短篇集

第14章 王子様は目覚めない

「悠一郎様、どうなさいましたか?」

悠一郎様はガラス玉のように
なにも映していない目で私を見つめます。

悠一郎様は目が見えなくとも
音や気配に敏感なので
私がいる位置などはほぼわかるのです。

「僕は夕飯よりもさやかがいいな、
もっといろんな声を聞かせてほしいんだ」

悠一郎様に手を強く引かれては断れません。

仕様人とご主人様という身分がなくても
私は悠一郎様の事を拒めません。

なぜならば
私が悠一郎様をお慕いしているからなのです。

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