ただ愛されたかった。
第4章 第4章---"後悔"---
「付き合おう」
達也からの一言。
私を強く抱き締めた。
顔を達也の胸に埋めて
一晩を共にした。
朝---
二日酔いで頭がクラクラした。
達也は寝息をたてながら
まだ夢の中だった。
居間に行くと夏希がいた。
「おはよう」
夏希はニコッと笑って
また私に背中を向けた。
(なんか雰囲気が..)
同じ二日酔いで具合でも
悪いのだろうと思い、
夏希の正面に座り
煙草に火をつけた。
「達也と付き合ったの?」
ニヤニヤしながら夏希が
聞いてきた。
私の表情を見てすぐに
分かったらしい。
「良かったぢゃん!」
「うん、ありがとう」
ただ、夏希の表情は
ひとつも喜んでいなかった。