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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一

落ち着いた席に座り、ケーキとコーヒーを注文。
ケーキはショコラ系のもので、コーヒーはとりあえずお勧めをと注文した。

「友達なんて…いないもんね。」

そっと呟いた。

寂しげな目をして外を見つめる。

DCAを通じて見ることが出来る、機械的な景色。


鏡音真央は、元来孤独の身であった。
両親は案内屋のDCA開発実験室の研究員。

毎日研究に明け暮れる両親は、自分の娘のことなどほとんど気に留めてなかった。

その為親の親らしい愛情など知らず育ち、保母が与える "業務としての愛情" を享受して幼少期を過ごした。

決して保母が悪いと言っている訳ではない。
保母の愛情も素晴らしいものであった

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