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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一

引き戸を閉め、外に出た。

引き戸が閉まるその瞬間、隙間から見えた祖母は少し悲しげな顔をしていた。


そして同時に、何故かもう会えないような気すらした。


「もう、どんだけ辛く思ってるの私は。」


きっとまた会える。
そう信じて、鏡音は歩き出し、駅へと向かった。


「おばあちゃん。ありがとう。」



それは、大切な人に向けたひとり言だった。



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