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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一

そこまで言って、渋谷の方から電話は強引に切られた。

鏡音はケータイをポケットに仕舞い、電車を待った。

「あ…そういえば。」

何かを思い出し、鏡音は手提げのバックの中を漁った。

取り出したのは祖母から受け取ったフロッピーディスク

「これは…なんだろう。」

ずっと気になっていた。
フロッピーディスクの内容もそうだが、このディスクを包む黒いパッケージの側面の僅かな隙間から、何か白い紙のようなものが飛び出ている。

少し力を入れて、フロッピーディスクのパッケージを二つに開く。
白い紙を取り出し、パッケージを元に戻す。

小さく折りたためられた、手紙のような何か

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