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「実際…疲れなんか取れませんね…。」
凛丸は体を伸ばし、立ち上がった
軽く身支度をして、寝癖を直す。

「おめーが考え過ぎなんだよ。いちいち起きた怪奇現象なんて思い詰めたらキリがない。寝る時くらいは忘れろ馬鹿。」

渋谷がズカズカと部屋の外の廊下へと出て行く。
凛丸も若干重い足取りで渋谷の後を追った。


赤い絨毯がひいてある廊下を進み、エレベーターに乗る。
ここに来て初めて凛丸は自分が泊まっていたのは三階であったことを知る。

数分、途中何人かを乗せエレベーターは一階に辿り着く。

適当にイスに腰掛け、一つのテーブルを挟んで二人は向き合った。

「さて、本腰入れていくぞ。今日で今回の仕事を終わらせる。」