私立愛鷹学園高等部
第11章 *中庭ランチから*
「淋しいって言うより嫉妬かな。
オレらはさ、小学校ん頃から一緒だろ。新山は高校入ってから一緒だろ。
新山よりオレの方が長く過ごしてるのに、なんであいつなんだー…って。
新山がお前の一番に変わったから。」
オレ、無意識に傷つけたんだな…
気がつかなかった…
「…それは、違うよ翔。
好きになったのはもっと前だ。」
「は?どういうこと?」
そう、好きになったのは幼い頃。
思い出したくない…あの頃。
「それは…保留じゃ駄目か?」
「あー…
昔のことが絡んでるんだろ?」
「まぁ…な…」
「わかった。なら聞かない。
話してくれるまで待ってるよ。」
「ごめんな。本当に苦しいのは
オレなんかじゃないのに…」
そうだ。翔に比べれば
オレは苦しくなんてないはずだ。