私立愛鷹学園高等部
第16章 *坂口 真南*
「ごめんな新山、オレ、先に帰るな。母さんと仲良くしろよ?じゃ…」
「ちょ、おい夾!!!!」
「ヒカリ君、行きましょう?」
オレは先にカフェを出る
後ろでははしゃぐ母さんと
オレを呼ぶ新山の声がしてる
振り替えるな
もし振り替えったら敗けだ
そう、よかった
これでよかったんだ
ーボロボロッ
涙…出てきた…
やっぱりキツいな…
誰よりも愛してた…
違う、愛してる…
新山、好きだよ
母さんになんて渡したくない
渡したくないけど
新山はそれを望んでいるから
オレじゃ新山満たせないから
幸せになってよ
オレは幸せじゃなくて構わないから
幸せでいて