私立愛鷹学園高等部
第16章 *坂口 真南*
「行こうって、ちょ、新山!!!」
「待ってよヒカリ君!!」
「なんだよ今さら。もう、遅いよ真南。それじゃ…………んんっ!!!」
突如キスをされたヒカリ。
母さん…
何しやがる…
「お願いヒカリ君!!やっぱり無理なの!!ヒカリ君がいないとダメなの…」
しかもヒカリ顔赤いし…
やっぱり…
やっぱり男じゃダメなんだろ?
オレじゃダメなんだよな?
ホモは無理なんだろ…?
そうだよ…
元々新山はノンケだったんだから…
当たり前だろ…?
なのに…
こんなに悲しいのは何で…?
わかっていたはずなのに
フラれてもおかしくないって
ちゃんと理解してたのに
違うよ…
わかってないよ…
そうやって創ってただけだ…
自分を創ってたんだ…
『愛してる』って言われて
『離さない』って言われて
ただ
調子に乗ってただけだろ…?
ごめん新山…
オレに付き合ってくれて…
もういいよ
生徒のために無理しないで