私立愛鷹学園高等部
第17章 *祈り*
二人と別れた実感なくて
ただ飛び出してきたからかな
無意識に昔住んでた家に来ていた
わ…懐かし…
相変わらずボロボロで
誰か住んでんのかなってくらいだ
インターホンを押す
なんで押したかもわからない
なんか
押したくなっただけで
その後なんて何も考えてなかった
『はい。』
返事がある。
これは…父さんの声だ…
「えと、旗四部っ、旗四部夾…」
怒られる…かな…
拒絶…されるよね…
ハハッと苦笑いの声が零れた。
返ってきたのは意外なものだった。
『…夾!!!?とりあえず入りなさい!!』
「っ!!!?は、はいっ…」
入れ…!!!!?
またやられる!!!!?
…や、それは無いな。
オレは若干冷や汗をかきながら
入った。