私立愛鷹学園高等部
第18章 *逸れた軌道*
夾って部屋どこだっけ…
確か二学年棟の3F奥だったような…
あ、あったあった
『旗四部』『落合』
落合いたらやりずれーけど…
仕方ないか…
オレはそっと手を伸ばす。
「先生。二人の邪魔をしないであげて下さい。」
「今行ったら先生がショック受けちゃうかもよ?」
「相澤!!奥斗!!な、どういうことなんだ…?」
オレの手を止めたのは
相澤誠人と奥斗渉也だった。
「言葉のまんまですよ。今二人は取り込み中なんです。」
「…は!?なんで二人が…」
「その理由はね、新山ヒカリ先生が…………一番よく知ってるよね。」
ードクンッ…
オレの心臓が響く。
そう…オレが悪いってわかってる…
ただ、どうしたら………
「何のひねりもなく、ただ夾に謝るだけならやめてください。1つ教えますけど、夾はまだ先生を好きですよ。夾は遊びで誰かとヤるなんてもうしませんから。」
「前にも言った筈だよ。夾を幸せに出来るのは先生だけだって。」
「夾に好んで貰えてるんですから、大切に、大切にして下さい。じゃ。」
そう言葉を残して
二人は部屋に戻った。
夜11時、
廊下に残されたのはオレ、
ただ一人だけだった