俺の小さなお姫様
第8章 第八章 母さん
クレハの瞳がじっと俺を見つめる。
…。
「いい人に育ったわね遥斗。
…わかったわ、この話は無しにしましょ。」
クレハが荷物をもって立ち上がる。
「帰んのか…?」
「ええ、用事は済んだわ
もうここには来ないから安心して。
じゃ…。」
クレハが小走りで玄関に向かう。
ぴょんっ!
ガキんちょがクレハの姿が見えなくなった瞬間、ソファーから飛び出してクレハの後を追って行った。
マジかよっ!
「おいっ、愛待て!」
まさか…。クレハと一緒に行く気かよっ
俺も玄関に向かって走った