仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~
第5章 第三話 砂漠の鷹
其の三
―この世ならぬ仙界を統べる美しき王を仙王と呼ぶ。仙王は森羅万象を司る偉大なる王にして、天地創造の父なり。その昔、地上には三つの大国が存在した。即ち、超、羅、揚の三国なり。その繁栄を誇りし様、あたかも地上の楽園のごとく、人々は歌い踊り愉しみ、享楽の美酒に酔いしれる。彼の美しき王の驕れる人間への憤り深く、その怒りをもちて、ついには国を滅ぼしたり。世は再び長き動乱の世に入り、仙王は昆論山の奥深くにあるという水晶宮に籠もる―。
―この世ならぬ仙界を統べる美しき王を仙王と呼ぶ。仙王は森羅万象を司る偉大なる王にして、天地創造の父なり。その昔、地上には三つの大国が存在した。即ち、超、羅、揚の三国なり。その繁栄を誇りし様、あたかも地上の楽園のごとく、人々は歌い踊り愉しみ、享楽の美酒に酔いしれる。彼の美しき王の驕れる人間への憤り深く、その怒りをもちて、ついには国を滅ぼしたり。世は再び長き動乱の世に入り、仙王は昆論山の奥深くにあるという水晶宮に籠もる―。