テキストサイズ

仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第6章 三つめの物語~砂漠の鷹~

「宝寿草―」
 美芳は呟くと、籠を胸に抱きしめた。
「仙王様は約束を守って下されたのだわ」
 美芳は、まだ夢の中をたゆたっているような心地で独りごちた。
 静かな川のせせらぎが響き、清涼な風が吹き抜けてゆく。清澄な空気がここが現と現ならぬ世をつなぐ狭間であることを何とはなしに象徴しているかのようでもあった。
【おわり】

エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ