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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第4章 二つめの物語~梨羅の姫君~

 羅の末の姫君は名を桃華(とうか)といった。その名のごとく、桃の花のように愛らしく可憐な姫君であった。桃華の美しさや才知はつとに国の外にも知られており、父王はまだ十七歳の娘を三十七歳の皇帝に嫁がせるのは不憫でならなかった。

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