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彼は少しの間、黙ってた。

『…いやだ』

…
私もイヤだよ。
でも…私はあなたの人生を狂わせるわけにはいかない。
…

『こんなに好きなのに。心の底から愛してるのに。
　どうして、俺、結婚してるんだろう…
　もっと早く出逢えればよかった…』

…
ダメだ。
私やっぱり終わりにできない…

『離れたくない』

彼が言った。

『…私も』

もう、どうしようもない。

私達の気持ちは、どうすることもできない。