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妄想と生きる。

第44章 穴だらけの心。

結婚記念日。

記念日を大切にしていきたい。

そう思ってたけど、きっと、そう思っているのは私だけなのかもしれない。

その日、私はバイト。

何で、無理してバイトを入れてもらったのだろう…

旦那は休み。


朝から気分が沈んでいた。

でも、バイト中はテンションを上げて頑張った。


もしかして私が帰ったら、私の心がキュンっとなるよなことがあるかもしれない。

私が好きな花なんかを準備しているかもしれない。

私はバイト中もそんなことを考えていた。




そうであってほしい。



でも、そんなことはなかった。

私の気持ちは…

涙が出てきた。

私は自分でも何を言ったかわからない、子供みたいに泣きじゃくった。

泣いたからって私の気持ちは伝わるの?

それは分からない。

でも、泣いてる私の涙を拭いて、
私を抱きしめてくれた。

何も言わず。

たった、それだけのことで私の気持ちは落ち着いた。

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