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妄想と生きる。

第49章 傷。

「何やってる!?バカか!」

旦那は怒った。

「あなたのこと愛してるからできるんだよ!」

私は泣きそうになりながら言った。



「…そういうの、オモイ…」
ため息混じりに旦那が言う。


その言葉が胸に突き刺さった。

オモイ…?

私の愛情は大きすぎるの?

私は片思い?


胸の奥がズキズキする。

腕に押し付けたタバコの火傷のあとよりも、ずっと、ずーっと痛い。



見えない傷。


こんなに好きなのに。

大好きなのに。

伝わってる?私の気持ち。


もう伝え方がわからないよ…


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