やっと、やっと…
第11章 人の夢は儚くて
圭介は長い時間
私のそこを愛撫した
何も言わず
ただ私だけを求めた
自分のズボンのベルトに手をかけ
下着も脱ぎ服も脱いだ
あの時の記憶が蘇る
広い胸にたくましい腕
智己には優しさを感じたのに
この人には恐怖しか感じない
・・・・
そんな思いを巡らせた途端
体を熱く、太いものが
一気に貫いた
「―――っい、たぁ！！」
少しの間それを受け入れていなかった私の体が、拒むようにそこを閉じていく
その体の反応さえ
圭介には興奮と快感を与えた
圭介は何度も私の名前を呼びながらベッドでされるがままになっている私に腰を打ちつけた
パンパンパンパン
肌のぶつかり合う音が響く
私に快感を求める圭介は
荒く力強かった
私はそれをただ
痛みとして、
恐怖として受け止めた
圭介は徐々に律動をはやめる
圭介の限界が近いのが分かった
いつもこの瞬間は
少し救われたような気持ちになる
やっと終わる
やっと、終われる
そんな気持ちが込み上げてくる
圭介は今までで一番強く深く
私に腰を埋めてくる
そして勢いよく引き抜き
私のお腹に
自分の欲望を
今までの溜め込んだ欲望を
全て吐き出した
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