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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第13章 山茶花~さざんか~ 其の参  

 ふと頬に冷たいものを感じ、曽太郞は空を振り仰いだ。今にも降りだしそうな陰鬱な空模様だと思っていたが、とうとう降ってきたようだ。
 ほろほろと落ちる雪が二人の父子に降りかかる。

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