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大義

第2章 第一章

2013年6月
沖縄県尖閣諸島沖、巡視船かぐら

毎日のように起きる領海侵犯に、那覇海上保安部所属の巡視船かぐらの乗員はうんざりしていた。
かぐらは、プルトニウム移送の警備用に建造された。
そのため、他の巡視船より一回り大きい。
今日も領海侵犯が起きた。
艦長の米倉は、コーヒーを飲みながら、報告書を書いていた。
艦長室のドアが叩かれた。
「副長です。」
どうやら、副長の神田が定例報告に来たらしい…
「入れ」
と言うと、神田が入って来た。
書類を渡される。
一通り読み終えた米倉は、神田に目を移した。
「動くな」

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