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男気花飾り。

第24章 スプリングコートを春風になびかせて…

「それと、……明日……学校休むから…

よろしくお願いします。先生」



ピッ!



最後まで…真顔で…厭味を言い切った寺は…はぁ…と…壁に寄り掛かった…



「て…寺…真さんは…何て?怒ってた…?…よね…」


俺は…兄弟の仲を…悪化させたのではないかと心配になった…



「大丈夫だ…。ただ……
真にぃも…父さんと母さんの所に行くって…今から車飛ばして向かうってよ…

何時になるんだよ…………」




へ…え〜〜〜〜〜〜〜!!!





俺は……長期戦を覚悟した…




認められない…





理解されない…





覚悟の上だ!!!





……俺は…



寺の手を…
キュッと握った――――




一度…

放しかけた…この手―――…





あんな思いは…もうしたくない…



寺の…その手が…俺の頭を撫でる…




「心配するな…大丈夫…」



低く…優しい声に………




また―――――救われる…



「……うん」




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