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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第14章 文化祭④with雅

「ダンスタイムもそろそろ終了です!

最後の一曲はあなたの1番大切な人と踊ってください…」


アナウンスが鳴り、最後の曲のメロディが流れ始めた。


周りの男女が手を取り合って踊り始める。



「心乃、どーする?
早めに切り上げて打ち上げ行く?」


千晶の提案に頷こうとしたあたし。


しかし急に手を引っ張られてダンスをする男女の波に引き込まれてしまった。


「こ、心乃!?」


千晶の呼ぶ声が聞こえ、あたしも戻ろうと試みるけど…

引っ張られたままの手が、それを許してくれない。


もう、誰なの!?


「ちょっと!離してっ」


あたしが叫ぶと同時に、やっと生徒たちの波から解放され…


繋いでいた手の主があらわになった。


「あ……」


そこにいたのは…



「来るって、言っただろ。バカ」


いつもの意地悪を言うあなた。

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