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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第16章 お弁当争奪戦②

瑠衣はというと、捕まっても気にせずにぴょこぴょこ動き回っている。


鬼ごっこを楽しんでるみたい。


逆に雅はというと…


「…」


ぶすーっとした顔で陸に捕まらないよう最低限の距離を走ってる。

…つまらなそうに。


少年のような瑠衣とは大違いの雅に、やりたくないならやらなきゃいいのに…って思ってしまう。


「よっしゃ!捕まえた!」


ふと遠くを見ると、やっと陸が瑠衣をタッチ。


「あーあ…僕、3回目ですね。

じゃあ…雅さん狙いますっっ」


そう言って雅に向かって走った瑠衣は、急に方向転換してすぐ近くにいた陸をタッチした。


雅を狙うなんて言ってたもんだから、陸は逃げずにただ立ってただけで…


いきなりのことにびっくり。


「あ、てめ…

騙しやがったなーー!!!」


「まずは倒せそうな人から倒すんです♪」


そう言ってふらふらーっと逃げる瑠衣を追いかける鬼、陸。


鬼ごっこにも頭脳プレーがあったのか…なーんて感心するあたしだった。


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