テキストサイズ

甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第5章 試された!?

「お前がもし俺に甘えて金を欲しがるような奴だったら、すぐにでもメイドをクビにしようと思ってたけど」


なっ……


元はと言えば、あんたの親の頼みで仕方なく働くことになったって言うのに!!


「お前との生活、楽しみだな」


ふうっと耳元で息を吹きかけられ、あたしの体は震え上がった。


こんな奴との生活、楽しみになんてなれるかっっ!!


人を試すなんて、なんて歪んだ奴だ!


「あ、それと」


まだなにか言うのか?と思わず構えるあたし。


それを見てクスッとバカにする雅。

こんのやろぅ…


「お前がどんなにアホでも、親父さんをクビにさせるなんてこと絶対頼まないから安心しろ」


あとそのメイド服に着替えとけよ、とだけ追加して雅は奥の自室のような部屋に去って行った。


……なによ、それ。

お金持ちなんてって思ってたのに、雅にはそう思わせないときがある。

口は悪いけど、その裏には優しさが詰まってるんだろうなと感じた。


………でも、さすがにこのメイド服は…


はぁ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ