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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第1章 始まりは…

しばしの沈黙。


…………





「はあああああああっ!?」


「頼むよ心乃!

今回の取引先はいつもお世話になってるお得意様なんだ!心乃なら仕事の付き合いの大切さ、わかるだろ?」


思いっきり文句を言ってやりたいところだけど、仕事を行う上で大切な『上司をたてる』こと。

これを言われては、あたしもなにも言えないじゃない。


「…断れ、ないの?」


小声で聞くと、お父さんも力なくうなだれる。


「父さんの性格、わかってるだろ?

断る前に決められたんだよ…」


うぅ。


確かに…お父さんが断れずに流れに任せて頷いてしまう光景が頭に浮かぶ。

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