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新婚生活?

第12章 思わぬライバル

別に和也のことが嫌いになった訳じゃない。

むしろ好きすぎてつらい。

だから、余計に顔が見れないの。

笑顔でいられないの。

「元気ない。」

見透かしたような口調で、私の顔を覗き込んで、

計算された角度で、唇を合わせる。

「…ちょっと調子悪い。」

「だいじょぶ?」

「うん。寝れば治る。」

ごめんね。今日だけは、背中を向けて寝させて。


だって、泣きながら泣いてしまうから。

この問題は、私が動かないと解決出来ない、

分かっているの。

少しだけ、あと少し、

この一時停止の状態で、留まらせて。

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