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陽だまりの仮面 -嘘-

第6章 本腰?

いつもの見慣れてる彼の無表情なんだけれど。

この方、10年間ずっと彼を見てきた顔の中でこの顔しか記憶にない…


というよりは、無表情しか見た事がない私。


だから、彼=無表情。


キング オブ ザ 無表情。


なハズなんだけれど、何だろう…。



込み上げてくる、凄く怖い妖気のようなモノが今の彼に漂ってるように思うのは




……あたしだけだろうか。





なんて。


彼の無表情について1人心の中でブツブツ呟くあたしの視界が




!!!




突如、暗闇に覆われ。


ふわっと瞬時に鼻翼に掠める、CKの香り。


そして




「分かりましたよ。



………“琉愛”。」






ッ!!!?





あたしの名前を呼び捨てた、花木君の優しい声色に



あたしの心は、これでもか!?



ってくらいドキンと跳ねた。







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