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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

「うん、付き合ってるよ」


しれっと言うと


「そっかぁ…やっぱりホントだったんだ」


ハァ~…って深い息を吐き出しながら独り言のように言葉を零す。


正直、そんな事はあたしの前から去ってからやってくれ。と思う。


あたしはあんたなんかと話してる場合じゃないっつーの。

このドアの向こうで花木君が待ってるんだから!



「じゃぁ、あたしちょっと急ぐから…」



終わらせようと、飛び級の笑顔を橘って奴に向けて

ドアノブに再度手を掛けた瞬間



「ちょっと待って」



ドアノブに掛けた手を掴まれて




グイッ‼



「ッ‼」




ドア方向に向いてたあたしの身体を無理矢理自分の方に向け




ドン‼



あたしの頭の両サイドに手を付いて見下ろす、橘って奴に



「え…?あ、あの………」



軽くパニック状態の、あたし。



…これって、所謂…



壁ドンならぬ


扉ドン?!




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