テキストサイズ

陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

ギュッと身体に加わる圧と共に、耳元で伝わる



「僕と付き合う理由をあなたに一々話す道理は無いと思いますが?」



花木君の、無機質な声。



「僕と付き合ってる事を知って置きながらの行動

良くないですね」



橘って奴に静かに言葉を向けながら、後ろからギュッとあたしを抱き締める花木君に




……デジャヴ?




ドキンと心臓が音を立てる。



昨日と同じように、背後からあたしを抱き締める花木君は

相変わらずの何の感情も感じられない声色で



「お前が彼氏とか、俺は絶対認めねぇから」


「あなたに認めて貰わなくても僕は別にいいですけど。」


「あ?」



淡々と橘って奴に言葉を返す。

それが、昨日同様。

クソ木山と同じように、橘って奴も眉間に皺を寄せて

更に険しい顔に一気に変化。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ