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天使

第3章 休日

[愛のキューピット]なんて言葉があるように恋愛を司る事が、天使の仕事の代名詞のように言われたりしますが…
あれができる弓矢を持っているのは、最高に登りつめた、ほんの一握りのエリート天使だけです。

私のような下級天使には、夢のような話です。
第一そんな便利なものを持っていたら、この歳まで独りでさみしく暮らしてるはずないじゃないですか。

ついでに言っておきますが、[天使は善人]ってわけではありません。
私自身も「悪人か?」と問われると「違う!」と言いたいですが…
決して品行方正な善人ではありません。
いたって普通です。
ゴミのポイ捨てなんてよくします。


天使の私がこんな事言ってはいけないのかもしれませんが…
実際には世の中、[善]か?[悪]か?なんて判断がつかないことのほうが多いと思いませんか?

[こんな時は、こう囁きましょう!]的な、膨大なマニュアルというか事例集みたいなものはあるんですが…
本当にそれが正しいのかな?なんて疑いたくなるような事例も載ってます。

あっ…
こんな事言ってるのがバレると、また評価が下がってしまうので、ナイショにしてくださいね。

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