君に恋した冬
第5章 新しい生活
暫く触れるだけのキスを繰り返して
無意識に力が入っていた身体も
アキラの優しいキスで
自然に力が抜け、リラックスしていた
ただふわふわと気持ち良い感覚に
身を委ねていると
タイミングを見計らったかのように
アキラの舌が口の中に侵入してきた
『ん…ふ…』
何…これ
昨日のとは、全然違う
頭がぼーっとする…
顔の角度を変えてはまた
お互いに甘い吐息を漏らす
『んん…』
いつの間にかアキラの背中に手を回して
アキラも由梨の頬を手で包みながら
夢中でキスをする
しばらくキスを楽しんでから
どちらのものとも解らない透明の糸を引きながら
名残惜しそうに唇を離した
「昨日と違うだろ?」
『…うん』
アキラの言う通り、昨日の様な
全身を掻きむしるような不快感はなく
今まで味わった事のない
甘い痺れが由梨の頭を支配していた