君に恋した冬
第8章 乱れる関係
しばらく歩いて、だんだん我が家が遠くに
見えるところまで帰ってきた
とりあえずいったん帰ってアキラの家に…
そう考えていると家の前に見知った人影が立っていた
『大智くん…?』
「よっ。お疲れ」
明らかにずっとそこに居た感じに戸惑う
『どうしたの?』
「待ってた。返事、聞きたくて」
『あ…』
断る理由は無いのだけれど…
本当に無いの…?いや、あるでしょ?
でも、私はずっと大智くんが好きだった
でも忘れようとして、違う男に抱かれたじゃない
それは…でもあれはヤケになってて…
今もその男に抱かれ続けてるのはあなたの意思でしょ
心の中で、天使と悪魔のやりとりが繰り広げられる
そして、一つの決断をする
やっぱり断ろう…
今の私は、大智くんに相応しくない…
『あのね、大智くん…』