君に恋した冬
第9章 豹変する彼
すると大智はその電話をとり
アキラと話を始めだした
「もしもし。お前、誰だよ」
アキラ気付いて…お願い…
助けて…
『アキラ…!』
力を振り絞って叫ぶ
その行動に大智が目を見開き
また背中を蹴られる
『か…はっ…』
「俺の彼女に何の用?」
アキラ…助けて…助けて…
「あのさぁ、もう由梨につきまとうなよ
由梨が嫌がってんだよ。」
違うよ…アキラ…
『ぅ…』
意識が朦朧として声が出せない
「もう由梨には会わせねぇし、電話もかけてくんなよ」
アキラ…会いたいよ…
「もしまた由梨に近付いたら許さねえぞ」
ダメ…もう…限界…
つーっと一筋の涙を流して
由梨は意識を手放した