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君に恋した冬

第1章 受験シーズン





「おはよ、由梨」



不意に後ろから声がかかる。
それだけで、由梨の体は
寒さを忘れたかのように一気に体温が上昇した。


『大智くん、おはよう』



声を聞いただけで
胸がきゅぅーっと締め付けられるような感覚は
恋と呼ぶ以外にあるだろうか。

由梨は真っ赤になった顔を
見られずに済むようにするために
マスクをしているのも一つの理由だった。


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