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君に恋した冬

第21章 家族





全部…全部…思い出してしまった


あの日、あの山での出来事…



いつも通りになってしまった父からの暴力で


本当は泣いて逃げたかった


父も母も…自分など見ていない



邪魔だと…お前なんか生まなきゃ良かったと…


母に言われて…



思わず私は我慢出来ずに


父から暴力を受けて戻ったあとに



アキラにすがったんだ




『あっくん…もうやだ…助けて』




そのあと父が死んで…



心の底からホッとしたんだ



悲しみなんてこれっぽっちもなかった





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