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私の初めての彼氏

第3章 悪夢

ガチャ

小さくドアの開く音がする。
しかし、真紀には重く沈んだ音に
聞こえてならなかった。

「真紀?どうしたの?
声きこえなかった?」

いつも通りの優しい声。

でも、私は 机の前に佇んでいた。

「ア、アキラ君。わ、私、大事な
用事思い出しちゃって。すぐに、
帰らないと ママから叱られちゃう」

私は とってつけた 簡単な嘘で この
場所から、逃げようと試みた。


「見たんだ?」

いつもとは違う優しい声じゃない。
暗く沈んだ 狂気にさえ感じる声が
耳に入る。

「ダメだよ。勝手に人の物勝手に見たら」

明らかにさっきまでの声質が
異なっていた。


「わ、わたし な、な、何も見て
ないよ。ご、ゴメンね。今日は」

私は必死に彼の傍の下をくぐり抜け、
ドアノブに手を伸ばした。

「待てよ。これからが 楽しい時間
じゃないか。」


彼は私の肩を掴むと いままでの人生で
一番 恐怖を感じた言葉を発した。

「ほら、みんなも お待ちかねだよ」

必死に彼のうでを振りほどき、やっと
の思いでドアノブに手をかけた。
しかし、急にドアが開き、体制を崩した
私を受け止めるかの様にクラスの男子
が私を受け止めた。

「やっと出番か!」
「待ちくたびれたぜ」
「ひゃひゃひゃ」

ま、まさか、こ、この人達も、、、。

必死にもがく私を 軽くあしらい、
ベッドに投げつける。

「た、、助けて‼︎ お、お願いします!」

正気じゃない。この人達!

私の必死の懇願は ただ単なるこの人達
の欲望をただ ただ、焚きつけるだけの
ものでしかなかった。

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