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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~

 しかし、寄る辺ない身の上となった娘を案じる電話一本なかったのは沙絢には衝撃だった。
―私は二度、ママから棄てられたんだわ。
 その想いは沙絢を打ちのめした。
 自殺を思いとどまらせてくれたこの見知らぬ男の方が実の母親より、よほど親切で優しく、沙絢のことを真剣に考えてくれている。

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