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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

 彼の想いを見透かすかのように、彼女はまた乾いた笑いを零した。
―知らないふりをしてる。私が幾ら訴えてもさ、別に暴力沙汰とか、そういうのじゃないんだから、そんなのは苛めの中に入らないって。
「何も対応してくれないのか?」
―ま、そういうことだよね。
「お前の親は何て?」
 そうだ、こんなときは教師も親も当てにはならない。俺は哀しいくらい、そのことを知っている。

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