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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第3章 SideⅢ(沙絢)~Merry go round~

―私だけが些細なことでドキドキして、光樹さんは平気なのね。
 考えると、落ち込みそうになるが、ここで暗い顔をして折角の〝デート〟を台無しにしたくはなかった。二人並んで歩きながら、ソフトクリームを舐める。
「何だか本物のデートみたい」
 つい思ったことを口にしてしまったのだけれど、光樹はまたしても整った顔を強ばらせた。

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