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　光樹は笑いながら沙絢の髪をくしゃっとかき回した。言いながら光樹が〝ほい〟と差し出してくれたのはソフトクリームだ。
「ありがとう」
　沙絢は礼を言い彼の手から受け取った。その拍子に沙絢の指が光樹の指にほんの少し触れた。しかし、ドキリとしたのは沙絢の方だけで、光樹は素知らぬ顔でソフトクリームをさも美味しそうに舐めている。