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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~

 生まれたての今日いちばんの太陽を見ながら、沙絢はひっそりと涙を流した。光樹との間には昨日、何もなかった。厳密にいえば何もなかったとは言い切れないかもしれないが、少なくとも最後のところで彼は思いとどまった。もっとも、あれは逃げ出した沙絢が階段から堕ちたという偶発的な事故によるものが大きい。

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