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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~

「あの時、光樹さんは結局、応えなかった。私はあのときの応えが聞きたい。あなたが最初から私を好きにようにするつもりで近づいたのか、それとも、本当に死にそうな人間を助けたい一心で来てくれたのかを知りたいの」
「それは」
 光樹が言いかけて、口をつぐんだ。沙絢は固唾を呑んで次の言葉を待つ。
 永遠にも感じられるほどの静けさの後、彼が重い口を開いた。

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