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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 沙絢は独りごち、小さな息を吐いた。そう、今日は十二月二十四日。日本中、いや世界中のありとあらゆる人々が―特にカップルには心ときめく聖夜なのだ。
 残念ながら、つい四日前、大失恋したばかりの、いまだ傷心言えぬ沙絢にとっては歓迎すべからざる行事ではある。

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