さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~
それでも、できるだけ花を選ぶことに集中し、注文を受けた数種類の花たちを作業用に使っている台に乗せた。クリスマス用とのことなので、緑と赤の薄紙を重ねて、それでラッピングすることに決めた。光樹が指定した花はすべて季節に関係なく出回っている定番なので、これは助かった。
それぞれの花を適当な長さに切り、高さや大きさを微調整しつつ、花束に仕上げてゆく。
花束を作りながら、沙絢は小首を傾げた。
―でも、何かおかしいっていうか、不思議。
それぞれの花を適当な長さに切り、高さや大きさを微調整しつつ、花束に仕上げてゆく。
花束を作りながら、沙絢は小首を傾げた。
―でも、何かおかしいっていうか、不思議。