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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 光樹が漸く立ち上がった時、新たな客が入ってきた。二人組の若い女性客である。
 何やら光樹をちらちらと見ては囁き交わしている。時折、〝イ・スンギ〟と囁く声が聞こえてきた。
「あの―」
 女子大生くらいなのか、いずれにせよ、沙絢とさほど変わらない年頃だろう。
 右側の小柄な女性が声をかけてくる。
「失礼ですが、韓流スターのイ・スンギさんですか?」

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